Amazon EC2 I8g インスタンス

ストレージを多用するワークロードに最適な Amazon EC2 のパフォーマンス

Amazon EC2 I8g インスタンスを使用すべき理由

Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) I8g インスタンスは、ローカル SSD ストレージ上のデータへの高いスループットとリアルタイムレイテンシーのアクセスを必要とするアプリケーションを実行するように設計された、次世代のストレージ最適化インスタンスです。I8g インスタンスは AWS Graviton4 プロセッサを搭載しており、第 3 世代 AWS Nitro SSD を使用して最大 22.5 TB のローカル NVMe ストレージを提供します。AWS Nitro SSD は AWS によってカスタムビルドされており、クラウド規模のパフォーマンスと常時オンの暗号化によるセキュリティを提供します。

I8g インスタンスは、リレーショナルデータベース (MySQL および PostgreSQL)、リアルタイムデータベース、NoSQL データベース (Aerospike、Apache Druid、Clickhouse、MongoDB)、Apache Spark などのリアルタイム分析をはじめとする、データへのリアルタイムレイテンシーのアクセスを必要とする I/O 集約型のワークロード向けに最適化されています。ストレージに最適化された Amazon EC2 インスタンスの中で最高のコンピューティングパフォーマンスとストレージパフォーマンスを誇ります。

利点

第 3 世代 AWS Nitro SSD をベースとする I8g インスタンスは、最大 22.5 TB のインスタンスストレージを提供します。I4g インスタンスと比較して、TB あたりのリアルタイムストレージパフォーマンスが最大 65% 向上するとともに、ストレージ I/O レイテンシーが 50%、ストレージ I/O レイテンシーの変動が 60%、それぞれ低くなります。

I8g インスタンスは、前世代の I4g インスタンスと比較して、コンピューティングパフォーマンスを最大 60% 向上させます。これらのインスタンスには DDR5-5600 メモリが搭載されており、リアルタイムデータベースやリアルタイム分析などの I/O 集約型ワークロードに最適です。

AWS Graviton ベースのインスタンスは、ほとんどの一般的な Linux オペレーティングシステムによってサポートされています。AWS およびパートナーが提供する一般的なアプリケーションやサービス (セキュリティ、モニタリングと管理、コンテナ、継続的インテグレーション (CI) と継続的デリバリー (DI) など) は、Graviton 搭載のインスタンスに対応しています。また、お客様は AWS Graviton Ready プログラムを使用して Graviton 向けの認定ソリューションを見つけることもできます。

特徴

AWS Graviton4 は、AWS が設計したサーバープロセッサの最新世代であり、Amazon EC2 内のワークロードのために極めて高いパフォーマンスとエネルギー効率を提供します。AWS Graviton4 プロセッサは、Graviton3 プロセッサよりも最大 30% 優れたコンピューティングパフォーマンスを提供し、Graviton2 プロセッサよりも最大 60% 優れたコンピューティングパフォーマンスを提供します。

AWS Graviton4 プロセッサは、常時オンのメモリ暗号化、vCPU ごとの専用キャッシュ、ポインター認証のサポートにより、強化されたセキュリティを提供します。また、I8g インスタンスは、暗号化された Amazon Elastic Block Store もサポートしています。

AWS Nitro System は従来の仮想化機能の多くを専用ハードウェアとソフトウェアにオフロードする、豊富なビルディングブロックのコレクションです。高いパフォーマンス、高い可用性、および高いセキュリティ性を提供することで、仮想化のオーバーヘッドを削減します。

製品の詳細

I8g インスタンスは、Arm ベースの AWS Graviton4 プロセッサと第3世代の AWS Nitro SSD を搭載しています。I/O の負荷が高いワークロードのために、Amazon EC2 で最高のパフォーマンスをもたらします。

インスタンスサイズ vCPU メモリ (GiB) インスタンスストレージ (GB) ネットワーク帯域幅 (Gbps) EBS 帯域幅 (Gbps)
i8g.large 2 16 1 x 468 GB = 468 GB 最大 10 最大 10
i8g.xlarge 4 32 1 x 937 GB = 937 GB 最大 10 最大 10
i8g.2xlarge 8 64 1 x 1,875 GB = 1,875 GB 最大 12 最大 10
i8g.4xlarge 16 128 1 x 3,750 GB = 3,750 GB 最大 25 最大 10
i8g.8xlarge 32 256 2 x 3,750 GB = 7,500 GB 最大 25 10
i8g.12xlarge 48 384 3 x 3,750 GB = 11,250 GB 最大 28.125 15
i8g.16xlarge 64 512 4 x 3,750 GB = 15,000 GB 最大 37.5 20
i8g.24xlarge 96 768 6 x 3,750 GB = 22,500 GB 最大 56.25 30
i8g.metal-24xl 96 768 6 x 3,750 GB = 22,500 GB 最大 56.25 30

お客様の声

お客様やパートナーが Amazon EC2 I8g インスタンスを使用して、ビジネスの俊敏性、料金パフォーマンス、コスト削減、持続可能性の目標を達成した方法の例をご紹介します。

  • HubSpot

    HubSpot は Amazon EC2 インスタンスで実行される Elasticsearch クラスターを使用して、毎日何億件もの検索リクエストとインデックスリクエストを処理しています。当社はコスト効率を向上させるため、OpenSearch への移行を進めており、インフラストラクチャを AWS Graviton ベースの Amazon EC2 インスタンスに移行しています。パフォーマンステストでは、Amazon EC2 I8g インスタンスを使用した新しいクラスターセットアップで、前世代のインスタンスと比較して大幅な改善が見られました。CPU 使用率が最大 20% 低下し、レイテンシーも p99 の検索とインデックスで 20%、バルクインデックスで 40%、削除で 30% 低下しました。これに伴い、前世代のインスタンスと比較して、クライアント検索の応答時間が 100 ミリ秒短縮されました。

    HubSpot、Engineering Lead、Cynthia Chen 氏
  • Elastic

    Elastic では、お客様が Arm ベースのアーキテクチャ上で Search AI を利用したオブザーバビリティ、セキュリティ、検索ソリューションを活用できるようにすることで、イノベーションとコスト効率の向上を促進しています。AWS Graviton4 プロセッサと第 3 世代 AWS Nitro SSD を搭載した最新世代のストレージ最適化インスタンスである Amazon EC2 I8g インスタンスをテストしました。Elasticsearch を使用するお客様の一般的なユースケースパターンのパフォーマンスを表すベンチマークにおいて、前世代の Amazon EC2 I4g インスタンスと比較してコストパフォーマンスが最大 30% 向上していることがわかりました。AWS Graviton プラットフォームでコスト効率をさらに高めるのに役立つ I8g インスタンスの導入に期待しています。

    Elastic、Principal Product Manager、Yuvraj Gupta 氏