DDNS とは何ですか?

ダイナミック DNS (DDNS) は、IP アドレスが変更されたときに DNS レコードを自動的に更新できるサービスです。ドメイン名は、認識のしやすさと使いやすさを考慮して、ネットワーク IP アドレスを、人間が読める名前に変換します。名前を IP アドレスにマッピングする情報は、DNS サーバー上で表形式で記録されます。ただし、ネットワーク管理者は IP アドレスを動的に割り当て、頻繁に変更します。DDNS サービスは、IP アドレスが変更されるたびに DNS サーバーレコードを更新します。DDNS を使用すると、ドメイン名の管理がより簡単かつ効率的になります。

ダイナミック DNS が重要なのはなぜですか?

これまで、IP アドレスは静的で、変更されることはほとんどありませんでした。しかし、インターネットの拡大と、サーバー、スマートセンサー、エンドユーザーデバイスの数の大幅な増加により、IP アドレスが不足していました。

IP アドレスの数を増やすために、IPv6 と呼ばれる新しいシステムが導入されました。しかし、静的 IP アドレスを割り当てることは、もはや費用対効果の高い方法ではありませんでした。代わりに、ネットワーク管理者は Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) を使用して IP アドレスを動的に割り当てます。

IP アドレスが変化する理由

ネットワーク管理者は通常、IP アドレスの共有プールを維持します。あらかじめ決められた最長期間、またはユーザーが接続を終了するまで、ユーザーに IP アドレスをリースまたは割り当てます。

マシンがネットワークに参加するたびに、新しい動的 IP アドレスを取得します。マシンがネットワークからログオフすると、DHCP は残りのすべてのデバイスに IP アドレスを再割り当てします。そのため、動的 IP アドレスは頻繁に、かつ、不規則な間隔で変化する可能性があります。

ダイナミック DNS が役立つ場面

デベロッパーはドメイン名を使用して、API やコード内の特定のサーバーインスタンスなどのアプリケーションエンドポイントを識別します。DNS レコードが最新の状態ではない場合、エンドユーザーがエンドポイントにアクセスしようとしたときにバグが発生します。

ダイナミック DNS により、ユーザーは引き続きドメイン名を使用してデバイスまたはサービスにアクセスできます。IP アドレスを手動で追跡および更新する必要はありません。

ダイナミック DNS にはどのようなユースケースがありますか?

ダイナミック DNS は、組織のためにいくつかのユースケースを提供しています。柔軟性と利便性を提供するとともに、アクセシビリティを高めます。

リモートアクセス

ダイナミック DNS を使用すると、ファイルサーバー、ウェブサーバー、リモートデスクトップサービスなどの内部ネットワークリソースにリモートでアクセスできます。従業員は、変化する IP アドレスに関連付けられたドメイン名を使用して、組織のネットワーク外からこれらのリソースにアクセスできます。これは、リモートワーカー、支店、または外出中の従業員がいる組織に特に役立ちます。

ホスティングサービス

ホスティング用の固定 IP アドレスの取得には高額な費用がかかり、料金は大企業を念頭に置いて設定されています。アーリーステージのスタートアップや小規模な企業は、動的 DNS を使用して社内インフラストラクチャでサービスやアプリケーションをホストしています。これらの企業は、ウェブサイト、FTP サーバー、ゲームサーバー、または一貫性があり、アクセスしやすいドメイン名を必要とする他のサービスをホストできます。

リモートモニタリング

監視カメラまたはリモートモニタリングシステムをデプロイする組織は、動的 DNS を使用してこれらのシステムにリモートでアクセスして管理します。まず、モニタリングデバイスの変化する IP アドレスにドメイン名を関連付けます。その後、セキュリティ担当者または管理者は、インターネット接続がある限り、どこからでもライブフィードを表示したり、セキュリティイベントをモニタリングしたりできるほか、システムを管理することもできます。

クラウドインスタンスの管理

組織は、相互に通信するさまざまなサービスを実行する複数のクラウドインスタンスを持つことができます。ダイナミック DNS は、ロードバランサーの背後にないインスタンスを使用している場合に役立ちます。ダイナミック DNS を使用することで、選択したホスト名とドメインのサフィックスでインスタンスをアドレス指定できます。

ダイナミック DNS はどのように機能しますか?

組織は通常、DDNS プロバイダーが提供するダイナミック DNS (DDNS) サービスに登録します。また、プロバイダーは、関連付けられたドメイン名の DNS レコードを処理する DNS サーバーを維持します。一般的なステップは次のとおりです。

  1. ダイナミック DNS サービスプロバイダーにドメイン名を登録し、DNS 設定を構成します
  2. ドメイン名の初期 IP アドレスをプロバイダーに提供します
  3. 変化する IP アドレスを持つデバイスまたはサーバーインスタンスにダイナミック DNS クライアントをインストールします

DDNS クライアントは IP アドレスを継続的にモニタリングし、変更を検出します。DNS レコードの更新通知をダイナミック DNS プロバイダーに送信し、新しい IP アドレスを通知します。ダイナミック DNS プロバイダーは、新しい IP アドレスをポイントするようにレコードを変更します。

ダイナミック DNS クライアントは、IP アドレスのさらなる変更についてのモニタリングを継続します。新しい変更が発生するたびに、このプロセスが繰り返されます。

DNS とダイナミック DNS にはどのような違いがありますか?

DNS サービスは、人間が読める名前を数値の IP アドレスに変換する、グローバルに分散されたサービスです。DNS サーバーは、名前に関するリクエストを IP アドレスに変換します。エンドユーザーがウェブブラウザにドメイン名を入力したときに、どのサーバーにアクセスするかを制御します。

DNS とDDNS

ダイナミック DNS (DDNS) は DNS の拡張機能で、ドメイン名に関連付けられた IP アドレスをリアルタイムで自動的に更新します。DDNS は DNS の機能を拡張します。DDNS を使用すると、組織や個人は、動的な IP アドレス環境であっても接続性とアクセシビリティを維持できます。

DNS はあらゆる DNS サーバーで広くサポートされており、ドメイン名を IP アドレスに変換するためにグローバルに使用されています。

一方、DDNS は特定の DDNS プロバイダーのサポートを必要とします。組織は DDNS サービスに登録し、選択した DDNS プロバイダーと連携するようにデバイスまたはルーターを設定する必要があります。

AWS はお客様のダイナミック DNS 要件をどのようにサポートできますか?

Amazon Route 53 は、高い可用性とスケーラビリティを備えたドメインネームシステムサービスです。ユーザーのリクエストを、AWS またはオンプレミスで実行されているインターネットアプリケーションに接続します。このサービスは、エンドユーザーのインターネットアプリケーションへのルーティングを目的とした、信頼性と費用対効果が極めて高い方法を、デベロッパーやビジネスに提供するよう設計されています。

Route 53 を利用する際には、次を実行することでそのメリットを感じることができます。

  • DNS とヘルスチェックサービスを組み合わせて、トラフィックを正常なエンドポイントにルーティングする
  • エンドポイントをモニタリングしたり、アラームを設定したりする
  • ドメイン名を購入および管理したり、DNS 設定を自動的に構成したりする

他の AWS のサービスと組み合わせることで、Route 53 向けにダイナミック DNS (DDNS) またはサーバーレス DDNS を構築できます。詳細については、Route 53 向けの DDNS の構築に関する記事と、サーバーレス DDNS の構築に関する記事をお読みください。

今すぐアカウントを作成して、AWS でダイナミック DNS の使用を開始しましょう。

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